だなもの日記

某お笑い芸人さんに憧れて始めました。飽きるまでやります。

ナンパ

梅田なんかに行くと、よくナンパされる。

コロナウイルスの影響で全日本人がマスクを付けて目元しか分からないのに

「お姉さん可愛いんで、今からホテル行きませんか?お金払うんで」

「セフレになってくれませんか?」

「綺麗ですね。スカウト(※ここでのスカウトは芸能人のスカウトではなく、キャバクラや風俗の勧誘のことである。)とかわかる?」

なんてしょっちゅう聞かれる。

一時期は、「すいません。ごめんなさい。」と会釈していたが、そんなものは無駄だと悟り、最近はちんぽがしゃべてるな〜くらいにしか思わなくなった。

そして喋れるちんぽ達は30秒くらい無視して歩くとそのままどこかへ消え去るのが通例だ。

 

しかし、この間出会った喋れるちんぽは違った。

「お姉さん、めっちゃ可愛いですね!」

化粧をしたよ〇き似の金髪の20代前半と思われる青年(以下よ〇き)だ。

明るい声で話しかけてきた。

これまでの喋れるちんぽ達よりかは見た目もいいし、好青年と言った雰囲気ではあるが、所詮ナンパ。今までの喋れるちんぽ達と何ら変わりはないし煩わしいなと思いながら無視して歩いていく。

 

「今何されてたんですか?」

無視

「これから何されるんですか?」

無視

少しの沈黙

すると突然、よ〇きは、熱い眼差しでこちらを見つめ、こう叫んだ。

「お姉さん!僕!お姉さんに一目惚れしてしまいました!お姉さんからしたらただのナンパかもしれませんが、僕はお姉さんのことが大好きです!」

喋れるちんぽだのなんだの言ってきたが、私もちょろい女の部類に入るので、流石にここまでされたら無視できない。

「す、すいません。ありがとうございます。」

「お姉さん、喋った!こちらこそありがとうございます。さっきすれ違った時からめっちゃ可愛いな〜って思っていて...。僕こういう女性に声かけるのとか初めてで。お姉さんが初めてでよかった!あのこれからなにされるんですか?」

にこにこしながらよ〇きはそう答える。

こんなに笑顔になれるとこちらも相手のペースにのまれる。

「実家帰ります。」

「え〜そうなんですか」

少し残念そうな顔をするよ〇き。

なんだかとても可愛く見えてきた。

「そうですよね。もう19時過ぎましたし。もしよかったら駅まで一緒に行ってもいいですか?」

「はい!」

それから数分の間、私達は他愛のない話をし、共に駅まで歩いた。

とても心地よく話が出来て、恋人も好きな人もいない私は危うく好きになりかけた。

 

そして、駅に着いた。

「今日はお姉さんとお話出来てめっちゃ楽しかったです。」

ニコニコ天真爛漫な笑顔を浮かべるよ〇き。

とても可愛い。

「私もです。」

「もし良かったらLINE交換しませんか?お姉さんとデートしたいです。」

「いいですよ。」

この頃にはLINEを渡せるくらいに心を開いていた。

QRコードを読み込み友達登録をした。

「今日はありがとうございました!」

よ〇きはそう元気よく言った。

「こちらこそ!」

「またデートしましょうね!バイバイ〜!」

「そうですね!楽しみにしています!」

手を振りつつ、改札の向こうに私は入っていき、よ〇きは梅田に残った。

 

それから数分後、電車に乗り、LINEを確認する。よききからさっそくメッセージが届いていた。

 

「いつ空いてる〜?えちしよ?」

 

死んでくれよと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(当ブログには喋れるちんぽという表現がありますが、これは男性蔑視の表現ではなく、ナンパしてくる男性の蔑称として使っています。不愉快に思った男性の皆様すいません。)